【目白】伴茶夢
目白に行くといつも感じるのは喫茶店が少ない、ということ。
池袋と高田馬場という歓楽街に挟まれた場所にありながら
ひっそりと落ち着いた街並みが続く。
ここは学習院大学がある文教地区。
そのせいもあってか高級住宅街にもなっている。
かの田中角栄の「角栄御殿」も目白にありました。
そんな喫茶店の少ない街にあって純喫茶好きの心を温めてくれるのが伴茶夢。
駅前のバス停の前の地下にある純喫茶だ。
ここに来るといつも必ず頼んでしまうメニューがある。
それは小倉トースト。
名古屋をはじめ中京圏では当たり前のように喫茶店にある
小倉トースト（あんトーストともいう。小倉あんこをトーストで挟んだもの）だが
東京あたりではあまり見かけない。このお店以外でも数店舗でしかお目にかかったことがないのだ。
この日は急に雨が降ってきた日だった。
そういえば前に伴茶夢に来た時も雨だったか。
駅前のビルの地下にある秘密の喫茶店。そんな形容がよく似合う店だ。
足を滑らせないようにドトールの横（！）にある階段をゆっくり降りると
斑茶色の空間が広がっている。
店内は思った以上ににぎわっていた。雨宿りをしに来た人も幾人かいるようで
雨が弱まるまで休もう、ゆっくりしようという雰囲気が店内に漂っていた。
喫茶店の本領が発揮されるのはこんな時だと思う。
温かいコーヒー、小腹を満たすトースト、誰が意図するわけでもなくゆっくりと流れる時間。
喉が、おなかが、心が満たされるのを感じながら雨が止むのを待った。
純喫茶保存協会・オフィシャルtwitterアカウント
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