【富山】ブルートレイン


「終列車」

列車はぐんぐん町を離れていく。

小学校2年生のころ溺れた川が、遠くに。

いつも目印にしていた集会所が、遠くに。

赤に青に白に黄色の風景が左から右に、超高速で流れていく。


中学生の頃、遠出の限界点だった駅は10分前に通り過ぎた。

これまでの人生のすべてはあの町の中で完結していた。
なんと小さな世界だったか。

いいや、なんと世界の大きいことか。









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