【伊豆急下田】奈伽

他のどの街にも似ていない街・下田。


下田には魅力的な喫茶店が数多くあります。
こちらの奈伽さんもそんな素敵な喫茶店のひとつです。



下田は幕末にペリーが訪れたことでも有名ですが
現地には不思議な言い伝えが残っています。



伊豆急下田駅の西には「下田富士」と呼ばれる山があります。
高さは180メートルほど、登ってみると頂上まで20分ほどの山です。

この下田富士はあの日本一の山・富士山と姉妹だと言われているのです。



〜〜【下田富士伝説】〜〜
むかしむかしのこと。
下田富士と駿河富士(富士山)と八丈島の富士は三姉妹でした。


真ん中の駿河富士はとても綺麗で皆から見つめられたり誉められていましたが、
姉の下田富士はごつごつしていて醜かったため誰も見向きもしませんでした。
(実際に下田富士は岩山です)


下田富士はとても悲しくなり、美しい妹の駿河富士をねたみました。
「もう駿河の妹の顔は見たくない。」と言い
妹との間に屏風のような目隠しを立てて顔を見えなくしてしまいました。
この目隠しが天城山です。

美しく気だても良い駿河富士は姉の下田富士のことを心配して、
「姉さんはどうしているだろう。どうか気ふさぎが直りますように。」
と思って朝に夕に、背伸びをして様子をうかがっていました。
そのうちに段々と背が高くなり、とうとう日本一高い山になりました。


八丈島の富士は二人の姉の様子を見ながら
「姉さん達が仲良くなりますように。」
と遠くの海からずっと祈り続けていました。



〜〜【おわり】〜〜





これらの話はおとぎ話として聞いてしまえば
へーそうなんだ、という程度で終わってしまいますが
ここではもう少し深く突っ込んで考えてみたいと思います。


下田富士と駿河富士が姉妹と言われるようになったのは何故でしょうか?





もう一つ、伊豆に伝わる説話を紹介します。

伊東市にある大室山はなだらかで登りやすい山ですが、
面白い言い伝えがあります。

「この山に登ったときには景色が綺麗だと思っても
決して富士山の美しさを褒めてはいけない」

というものです。

この山の主である女神が富士山に嫉妬して登山者を遭難させてしまうからだそうです。


以前は下田富士も女人禁制でした。
浅間神社まで登ると女性は登るべからずという旨の立て札がありました。
どうやら山の神は嫉妬深いようです。















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