【東中野】ジャックと豆の木
東中野は中野と新宿の間という立地も関係してか
様々な物語のロケ地や舞台になっています。
特に北口の飲み屋街「ムーンロード」は有名スポットで
『新宿鮫シリーズ』などにも出ています。
蛇行して90度曲がっていく道は独特の雰囲気で
新宿のゴールデン街にも通じる怪しい魅力があります。
東中野は駅を中心として崖と共生している町です。
JR中央線(総武線)の東中野駅は東口と西口で高低差が8メートルほどあります。
東側が低く、西側が高いのです。
西口改札は地上からまっすぐ改札に入れますが、
東口改札は地上から階段を昇らなくては入場できません。
この高低差は駅の東側にある神田川によって造られたものです。
昔はこの神田川のとなりにもう1本小さな川が流れていましたが
埋め立てられてしまいました。
先述の「ムーンロード」がわけありげに曲がりくねっているのは川だったころの名残です。
駅東側にはかつて日本閣という結婚式会場がありました。
崖地に接する形で、3階と1階が入口となっている趣のある建物でした。
大正時代に割烹旅館として創業し
昭和10年に帝都で初の専門結婚式場として開業して以来多くの恋人たちを送り出してきました。
※結婚式でお決まりの「キャンドルサービス」を考案したのもこの日本閣だと言われています。
日本閣は2004年に営業を休止して建物をいったん取り壊し、
跡地には合施設「ユニゾンタワー」ができました。
飲食店街、スポーツクラブ、賃貸住宅などがそろった施設です。
駅徒歩1分という立地も手伝って人気の物件となっています。
※肝心の日本閣はこのユニゾンタワー内に「West 53rd 日本閣」として営業を再開しています。
自然の地形との共生、そして古い町と新しい町の共生でもあると言えるのではないでしょうか。
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