【高知城前】ラテン

「県民性」という言葉があります。
地域や県によってそこに暮らす人の気質が異なるという考え方です。



狭い日本の中で何を言っているんだ、
という意見も多分にあると思いますが
ちょっとだけ我慢して考えてみましょう。


ここ高知の県民性は「豪快・革新」です。

高知の男性は『いごっそう』と言われ、不器用で頑固で強情で、
権力にも負けずに立ち向かう男気あふれる人物像。
一本気だから付き合いやすい。金遣いも豪快でギャンブルも大好き。


また高知の女性は『はちきん』と呼ばれます。
勝気でおてんば、活発で魅力的な女性。「男勝り」という意味もあります。



県民を十把一絡げにはできまんが、
こうした高知県民の特性はどこに由来しているのでしょうか。




一つのヒントとして明治維新の際に薩摩・長州に次いで活躍したと言われている
土佐藩士のイメージが強く影響しているように思います。


後藤象二郎岩崎弥太郎三菱財閥創設者)、武市半平太
板垣退助(元内務大臣)、そして坂本竜馬でしょうか。


いごっそう、はちきん共に「活発、旧体制打破」という要素が気になります。
いずれも昔から続いてきた言説ではなく、
幕末〜明治維新の際に活躍した土佐出身の偉人たちを
振り返って連想したときのイメージが元になっているようです。



先ほど挙げた坂本竜馬にしても、
司馬遼太郎氏が著作『竜馬がゆく』で題材にするまでは
一部の歴史家や研究者にしか知られていなかった人物でした。


そう考えると高知の県民性という不定形のイメージも明治以降の近代、
もしかしたらつい最近築き上げられたものなのかもしれません。







また四国の4県民の特徴をうまく(?)とらえた話で
「大金が手に入ったらどうするか」というたとえ話があります。


徳島:「がっちり貯金する」>>質素倹約を旨とする徳島らしさ
愛媛:「事業の元金にして何倍にも増やす>>」商売上手な愛媛らしさ
香川:「そのまま何かに使う」>>楽天的で前向きな香川らしさ
高知:「酒を飲む」>>豪放磊落な高知っぽさ

というものです。


「ラテン」の店名も明るく元気な高知にぴったりな名前ではないでしょうか。










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