【松本】翁堂茶房

あたり前のことかも知れませんが、
歴史のある喫茶店にいきたいと思ったら
歴史のある街にいかなくてはならない。

古くから栄えてきた街であればあるほど
住民の方々に永く親しまれてきた喫茶店が残っている(可能性がある)。

もちろん歴史の波にもまれてながら閉店してしまったり
業態を変えてしまい「喫茶店」ではなくなっていることもある。



でも、それでもなお、
やはり純喫茶は街に出て歴史をたぐり寄せながら探すしかないのだ。


なぜなら純喫茶自体が街の歴史・記憶そのものだからだ。



ここ松本は城下町として発展してきた街です。
街としての起源は古く奈良時代にまで求めることができます。

大都市東京(江戸)が主に1600年以降に、大阪(大坂)が戦国時代に大きく発展したことと比べてもその古さがうかがえるのではないでしょうか。

旧国名信濃」の国府(県庁所在地のようなものです)としての機能と、
長野にある善光寺へとつながる善光寺街道や飛騨高山に向かう
野麦街道が交差する交通の要衝としての機能を負って発展してきました。


現在も観光名所として残る松本城も江戸時代以前に造られた歴史ある建造物です。

黒板塀、瓦屋根などの古い街並みが残された市内は
その美観を活かしてたびたび映画のロケにも使われています。
(最近でいうと『神様のカルテ』など)


翁堂茶房さんは松本で100年以上続く和菓子舗「翁堂」の
純喫茶部門として造られました。
翁堂は長野の方ならだれでも知っているくらい歴史ある名店です。

茶房は本体ほど歴史は深くありませんがそれでも40年以上の歴史を誇る松本の名喫茶です。

中庭に注ぐ水は地下水を汲み上げておりお店の印象を引き立たせています。
四方を山々に囲まれているため井戸や湧水が数多く存在する松本市ならではの意匠です。










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